院長紹介

院長 大西 健

《ご挨拶》

国分寺駅南口近くに、「こころの専門クリニック」を開院しました。通常の心療内科・精神科診療のほか、青年期のメンタルヘルス相談に力を入れています。
メンタルヘルス関係のサービスは、昔よりはるかに充実してきましたが、相変わらず不足したままの支援、新たな必要性が急速に高まってきた支援も多くあります。この多摩国分寺地域でも、多くのニーズはあっても、十分に提供されていないサービスは少なくないと感じています。
私も微力ながら、関係の方々と協力しつつ、地域のみなさまや若い人たちがより生き生きと暮らせるためにお役に立ちたいと考えました。気楽に受診できるクリニックを目指していきます。みなさまのニーズをお聞かせいただきながら、徐々にサービスを拡充したいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

院長経歴

1989年

産業医科大学卒業。東京医科歯科大学神経精神医学教室に入局。
東京医科歯科大学医学部附属病院神経科勤務。

医師としてのスタートを切った医科歯科大では、精神薬理学の世界的権威である融道男教授に精神科薬物療法を師事しました。また、精神病理研究室に所属し、精神病理学や精神療法を研鑽しました。
初心の時に身を置いた環境は、その後の職業人生に大きな影響を与えます。医科歯科大学精神科の広く深い歴史と人のつながり、自由闊達な雰囲気の中で精神科医としての基礎を学ばせていただいたことは、とてもありがたかったと感じています。

1990年

茨城県立友部病院勤務。

2000年

茨城県立友部病院医務局医長。

友部病院に勤務した11年間は、急性期からリハビリテーションまで、地域に根差した診療に打ち込みました。精神保健センター(思春期相談)や県立中央病院(神経科外来)も兼務しましたので、精神科臨床のほぼ全分野を経験することになりました。多くの職種の方々と議論を重ねたり、アメリカで先進的と言われていた病院を視察するなどしながら、地域における精神科医療のあり方について、日々考えていました。

この間、精神医学の趨勢は、国際診断基準に基づいた大規模な統計学的研究から得られた知見によって、診断や治療を標準化するべきであるという考え方に大きくシフトしていきました。この考え方は医療の基本ではありますが、それだけでは一人一人の患者さんを適切に理解するには不十分だとも感じました。フロイトに始まる精神分析の理論体系は、現代精神医学では背景化しましたが、患者さんを個別的に理解し、治療方針を見出していくための基礎学問としては、現在もなお有効性を失っていないと考えるようになりました。

そこで、精神分析セミナーの研修コースを3年間受講しました。診療に生かすにはまだまだ不十分と感じたので、国際的な精神分析家であり児童精神科医でもある皆川邦直先生に弟子入りし、皆川先生が主宰する東京精神療法研究会(TPSG)において、思春期青年期を中心とした精神分析的精神療法の専門的な研修コース(5年間)に参加させていただきました。研修終了後は、東京精神療法研究会の会員講師・コメンテーターを務めるとともに、やはり著名な精神分析家である馬場禮子先生の教育分析を受けさせていただきました。

2001年

東京学芸大学助教授(保健管理センター)

2007年

東京学芸大学准教授(保健管理センター、大学院教育学研究科臨床心理コース)

学芸大での7年間は、学生・教職員のカウンセリング・精神科診療を担当するともに、臨床心理士を志す学生の指導に従事しました。また、学校の精神保健活動の支援、特色のある複数のクリニックでの診療、保健所等での地域保健活動への参加、企業における産業医活動・・・など、これまでの臨床経験、研修経験を生かし、多岐に渡る臨床活動を展開しました。思春期の子どもたちと青年期の若者たちに、精神科医として関わることが増えました。発達障害の若者と出会うことも多くなりました。勤務医の立場では、ニーズに対して十分なサービスを提供できないことに次第にもどかしさを感じるようになり、開業を考えるようになりました。

2009年

多摩国分寺こころのクリニック開設

多くの方々のご協力をいただき、開院することができました。準備の過程では、連携や協働の重要性を改めて感じました。今後は、利用者のみなさまに加わっていただきながら、クリニックの方向性が決まっていくことでしょう。そのプロセスを見ていくのも楽しみです。

2011年

たまこくデイケア開設
医療法人社団たまこく開設

開院して3年目となり、思春期青年期デイケアを設けました。大学生・高校生年代の方が主なメンバーとなっています。ゆるい雰囲気の中で、自分のやりたいことが形になっていく場を作りたいと考えてスタートしましたが、若い人たちが同世代の集団の中で伸びていく力の大きさには目を瞠るものがあり、私たちも多くの刺激を受けています。また、サービスの創出と提供を組織的に行っていく姿勢を明確にするため、クリニックの法人化を行いました。震災以降、社会のあり方が急速に変化しつつあるのを実感しています。新しい社会のビジョンを読み取りながら、日々の活動を継続していきたいと考えています。

資格

  • 医師免許
  • 精神保健指定医
  • 日本精神神経学会認定精神科専門医
  • 日本精神分析学会認定精神療法医
  • 日本医師会認定産業医

所属学会

  • 日本精神神経学会
  • 日本精神分析学会
  • 東京精神療法研究会TPSG
  • 日本精神科産業医協会
  • 日本うつ病リワーク協会
  • 日本思春期青年期精神医学会
  • 日本学校メンタルヘルス学会

嘱託業務など

  • 民間企業産業医